伝統料理を守る、スローフードの考え方

スローフードに携わる機会がない

食事に関しての安全さが問われるという意味でもそうだが、そもそも今時の若者たちがスローフードに触れるのが少ないのも原因の1つだ。結果的にファストフードを利用しようとするため、いくらマクドナルドが不祥事を起こしても利用する人は利用する。筆者が住んでいる地域では面白いことにマクドナルドが近隣になく、あったとしても徒歩で20分くらい掛かるところにあるため、あまり利用しない。都心部へ出かけたとしても、何故か最近はあまり利用したくないとどこか思ってしまっているので、ここ最近は全くといって使っていない。

まぁ個人的な話はいいとして、いくらスローフード運動と言っても理解が得られなければ成り立たない物。また伝統料理を支えるためにはそもそも調理するための食材がなくてはならない。現代でいうところの飲食店で提供されている食材はどれもこれも手に入れられるものばかりで構成されている。しかし郷土料理のような地方を全面的に押し出したものとなると、独特の食材を始め、調味料を利用しなければ作れないという事案もある。そうなってくると人々にスローフードの重要性を説くのも大事だが、一方で郷土料理などを創造する上で必要不可欠な食材を作り出す人々の生産者を保護、そしてそうした作物を作り出すための技術の保全と継承といった、人的側面に関わる問題も解決しなければならない。

スローフード運動と言っても、ただ地方ならではの料理はすごいから守らないといけませんと、キレイ事だけ言ってもしょうがないのだ。まずそれらを作るために必要な人と資源を保護する、そんな取り組みも同時進行で展開されていないと話にならない。もちろん、そうした運動もスローフードという概念の中で別プロジェクトとして展開されている。それらは『味の箱舟』と呼称され、世界規模で独自に展開されている。

プロジェクトの概念

では簡単に味の箱舟と、何とも仰々しいプロジェクトについて説明していこう。これは聖書にまつわる伝説、ノアの箱舟を連想してもらえたら物凄いよく分かる。つまりは、伝統的な料理を守っていくために良質な食品や食材を箱舟に乗せることで保護し、未来永劫に続く人々に伝達していくための手段として用いられている。

かの聖書においても、ノアは神の啓示によって自分の家族と世界に存在するあらゆる動物たちの雌雄をかき集めて箱舟に乗せて、欲望で支配された世界を大洪水によって全てをリセットする神の裁きから難を逃れた。それにより世界は新生したと考えられており、このプロジェクトでも今後台頭してくるであろう新しい食文化に押されないように、伝統を固持していくために保全と普及を行っていこうとすることに主力を置いている。

問題点として

プロジェクトとしては非常に素晴らしいことだと思う、実際に日本でも深刻な農業稼業が衰退していると言われつつある中でいえば郷土料理を作るための食材がいつまでも残っていられる保障はない。もしかしたら既に消滅している、または消滅の危機に直面しているものもあるかも知れない。そういった食材を保護してこれからも多くの人々に伝えていけたらといわれているが、こちらも簡単な話ではない。

側面的に見ても現状考えられる課題はそれなりにある。端的にあげても、

  • 食材を生み出す人材を育成する
  • 技術的な伝達を出来る人間の存在
  • 消滅の危機に陥っている作物の保全方法
  • 保全した後、どのように広めていくか

といったような点が今後どのように解消していくかが論点となる。特に技術者という意味では農業を営む人間は貴重になる。

農業を行う人が少なくなる中で、最近ではサラリーマンをしていた人が農業家に転身するというミラクルすぎる転職をした人がいるという話もたまに聞くが、難は増すばかり。なろうと思えば誰でもできるが、家庭菜園で育成するようなものではなく、ビジネス商品として活用できる製品となれば求められる作物の品質は別格だ。そういった技術は農家、つまりは一族伝来となっており決して外部に漏らすことを嫌う風習は色濃く根付いている。

新規で農業を始める人もいるかと思うが、技術的な意味で大成すると考えたら数十年、もしくはそれ以上の時間的な長さを見越して活動していかなければならない。土地の問題もそうだが、味の箱舟プロジェクトが為そうとしている大義名分がいかに過酷な道のりなのかは理解してもらえるはずだ。

それでも必要だから

こうした理念は生易しいものではない、先述にあげた課題もそうだが今後は別の問題も到来するかも知れない。そもそも伝統を受け継ごうとする人々が現れなければプロジェクトも行き詰まってしまう。問題が更なる広がりを見せようとしているが、それでも止められるという話ではない。ただ必要だからやらなければならない、その意識があるからこそプロジェクトは現在も進行している。

今日のごはん

そろそろ自分も社会進出して10年ちょっと、これからは大人の女性として着物の1つでも着用できるようになりたい。 そんなときは留袖 レンタルのマイセレクトをご活用下さい!